飲食店を成功に導くマガジン

もはや必須?飲食店がLINE公式アカウントを活用すべき理由

集客/販促

この記事を書いた人レスコートマガジン編集部

新型コロナウイルスの影響によって、大打撃を受けている飲食業界。今年こそは、夏頃には、年末には…こうした思いをよそにウイルスの勢いはとどまることを知らず、依然として収束の目処は立っていません。これからは「withコロナの時代」なんていう言われ方もしますが、時代に合った集客手法を選択していくことが今後の生き残りには重要だと考えられます。今回はそんな「withコロナの時代」において有用だと考えられる「LINE公式アカウント」について解説します。まだ始めていない、知らないという人は是非こちらの記事を読んでみてください。

飲食業界の今

まずは飲食業界が置かれている現状について改めて確認していきましょう。

新型コロナウイルスの影響で多くの飲食店が倒産

2021年1月〜10月の飲食業の倒産が557件、そのうち新型コロナウイルス関連倒産は260件と約5割を占めており、影響を強く受けています。一度目の緊急事態宣言解除後、事態は収束するかと考えられましたが、その後も変異種の影響等で長期。協力金の打ち切りと相まって、このままでは飲食店の倒産件数はどんどん増加していくと予想されます。

変化する飲食業界

感染拡大により、外食市場は大きく縮小し変化しています。テイクアウト、デリバリーが当たり前に利用されるようになり、ネット通販で食品を買う消費者も増えてきました。ここに活路見出す飲食店も非常に多く、多くの飲食店が生き残りをかけてこれらを実施しています。このような状況が半永久的につづくということは考えにくいですが、ここ数年で大きく状況が変わることも同様に考えにくいです。こうした新たな取組をはじめることは飲食店にとって非常に重要です。そして私達が同じぐらい重要な施策だと考えてるのが「リピート客の確保」です。

リピーター獲得が大事である理由

なぜ既存顧客のリピートや継続率をあげる必要があるのでしょうか。それを理解するためには外食事情を改めて知る必要があります。一か月に一度以上外食をする人を対象にしたホットペッパー外食総研の調査では、一週間の外食回数は3.6回、初回利用するお店は22.7%、再利用するお店は77.3%という結果になっています。飲食店を利用する内の7割以上がリピートなのです。この結果を見て分かるようにリピーターの獲得が長期的な売上確保につながるのです。

リピーターを獲得する方法

それではどのようにリピーターを確保すれば良いでしょうか。そこで今一番注目されているのがSNSによる集客です。お店が時短や休業に対しても定期的な情報配信ができますし、新メニューのやお得なクーポンなど様々な情報が配信できます。ポイントなのは、お客様との関係継続的に維持できるということ。一度つながったお客様に覚えておいてもらう、思い出してもらうことが非常に大切です。

おすすめのSNS

このように、今後の飲食店営業において必要不可欠なSNSですが、実際にどれをつかえばいいでしょうか。まずは代表的なSNSの特徴を見ていきましょう。

Facebook

  • メインユーザーが40代
  • ユーザーが実名登録をしている
  • 拡散力は低い
  • プライベートだけではなく、仕事のつながりも強い

Twitter

  • 幅広い年代層に使われている
  • ユーザーは匿名性
  • 拡散力が強い
  • プライベート色が強い

Instagram

  • メインユーザーは10代から30代
  • ユーザーは匿名性
  • 拡散力は低い
  • プライベート色が強い

LINE公式アカウント

  • 幅広い年代層に使われている
  • ユーザーは匿名性
  • 拡散力は低い
  • ビジネスとして使うことが多い

LINE公式アカウントをおすすめする理由

LINEはコミュニケーションの最大インフラ

LINE公式アカウントの最大の魅力は、国内最大級のシェアを誇るLINEを経由してユーザーとコンタクトを取れる点です。2020年9月時点で国内のLINEの利用者は8600万人と日本人の半数以上が利用しています。アクティブユーザーが多いということはそれだけ多くの人にお店の情報を発信できます。

LINE公式アカウントと各SNSを比較

LINE公式アカウントと他のSNSを比べて大きく違うことは、届けたい情報がダイレクトに届くということです。ほとんどのSNSは情報を更新しても、ユーザーが見に来なければ情報を確認してもらえません。来店を促そうと、せっかく新しいメニューを更新しても見られるのが半年後では効果はありません。一方LINE公式アカウントで配信した情報は、LINEでの通知としてユーザー一人一人に情報を届けることができます。相手にメッセージが直接届くため、他のSNSに比べて埋もれにくく、見てもらいやすいのが強みです。

LINE公式アカウントとメルマガを比較

LINE公式アカウントは、いわゆる「メルマガ」と同じような機能を持っています。LINEとメールという違いはありますが、LINE公式アカウントとメルマガとの大きな違いはその開封率にあります。メルマガの開封率が一般的に15%~20%とされているのに対し、LINE公式アカウントで配信したメッセージの開封率は実に60%以上。メッセージが届くと、画面上に毎回自動で表示されるため、見逃されることが少ないです。開封率だけでなく反応率が高いのもLINE公式アカウントの特徴。メッセージ上に表示されたURLのクリック率は25%以上、配布されたクーポンの利用率も10%以上であり、これはメルマガの数値の20倍以上です。

LINE公式アカウントとは

LINE公式アカウントについてを改めて確認していきましょう。

LINEとの違い

皆さんが使っているLINEとLINE公式アカウントはどのように違うのでしょうか。LINEは基本的には1対1、個人対個人でのメッセージのやり取りが前提になっています。LINE公式アカウントは1対多数でメッセージのやり取りが可能なツールです。つまり、A店が100人、200人に対してメッセージ配信を行うことができるものです。通常のLINEであれば、ひとりずつメッセージを送る必要がありますが、LINE公式アカウントでは送信ボタン一つで友だち登録をしているユーザーにメッセージを一斉送信することができます。

アカウントの種類について

LINE公式アカウントには「承認済み」「未承認」さらに「プレミアム」の三種類のアカウントが存在します。承認済みアカウントは、LINEが設けている審査に通過したアカウントのことを指します。任意のアカウント名を付けることあできますので、ユーザーはアカウント名を検索することで容易にアカウントを見つけることができます。未承認アカウントはそうした審査を通過していないアカウントのこと。個人法人問わず取得でき審査もないため、気軽に始めることができます。アカウント名をつけられること以外は大きな違いはありませんので、まずは未承認アカウントで初めてみても問題はありません。プレミアムアカウントについてはLINEが設定した一定の基準を満たした認証済みアカウントのことを指しています。しかし、「一定の基準」に関しては公開されておらず、全国展開している大型チェーンなどはプレミアムアカウントとなっている場合が多いようです。ちなみプレミアムアカウントはバッチが緑色になります。

LINE公式アカウントの機能

メッセージ配信

店舗のアカウントをお友だち登録してくれたユーザーに対して直接メッセージを送ることができます。新商品の情報やキャンペーン情報など、ユーザーにメリットがあるメッセージを送ることで来店を促すことができます。ユーザーにはメッセージを送信するたびにプッシュ通知されるため、開封率も上げることができます。また、メッセージはテキストや画像、動画などを使って自由に送信することが可能。これらの中から最大3吹き出しまで1配信とすることができます。

LINEチャット

ユーザーと一対一でコミュニケーションをとることができる機能で、通常のLINEと同じようにメッセージのやり取りをすることが可能です。店舗によっては、LINEを通じて個別に予約を受け付けたりテイクアウトの注文をとったりしているケースもあるようです。ただし個別のチャットについては、お客様側からメッセージが来なければチャットが利用できないので注意しましょう。

クーポン配信

企業や店舗がアカウントを友だち登録してくれたユーザーに対してクーポン配信ができる機能です。クーポンは全体に配信することも、記念日などに併せて特定の友だちに配信することも可能です。クーポンは利用率を測定することもできるので効果検証が可能です。どんなクーポンが反応がいいのか、どのタイミングに配信すると反応がいいかなどを検証してより効果的に利用しましょう。また、クーポンには有効期限を設けることができます。

自動応答機能

自動応答機能は、ユーザーから送られてきたメッセージに対して自動返信する機能です。事前に設定しておいたメッセージを送信できるため、よく聞かれる内容(住所、電話番号、営業時間など)については予め登録しておくと便利でしょう。AIが自動で返信してくれるので手間がかかりません。活用方法は様々ですが、例えば営業時間中はチャット、営業時間外は自動応答機能といったように時間帯によって使い分けている飲食店も多いようです。

タイムライン投稿

タイムライン投稿とはLINEのタイムライン上にメッセージを投稿できるシステムです。いいねやコメント、シェアボタンなどで拡散されると、友だち以外のユーザーにも表示されます。タイムラインはメッセージとしてカウントされませんので、制限を気にすることなく投稿しましょう。

LINE公式アカウントを運用する上での注意点

友だちを増やす方法

LINE公式アカウントを運用する上で一番最初に考えなければいけないことが「友だちを増やすこと」です。友だちがいなければ、メッセージを配信する先もクーポンを配信する先もありません。まずは友だちを増やすことに努めましょう。友だちを増やす手段としてはこんなことが考えられます。

店頭POPの活用、スタッフからの声かけ

実店舗がある場合、最も確実な方法が「店頭POPの活用」、「店舗スタッフからの声掛け」です。まずはアカウントのIDやQRコードを店内POPとして設置しましょう。店舗スタッフは来店したお客様に声をかけて友だち追加を促すとより、追加してくれる確率が上がるでしょう。

ホームページなどで友だち追加を促す

店舗のホームページがある場合は友だち追加画面に移動するページを作り、友だち追加をしてもらいましょう。ホームページの中でも分かりやすい位置にボタンを設置することで気づいてもらうことが大切です。

友だち追加時にクーポンを発行

友だち追加時にクーポンを発行ことで、友だち追加を促す方法です。ラーメン屋さんでよく見かける「味玉プレゼント」のようなものです。人はメリットが無ければなかなか動かないものです。ましてや初めて行ったお店のLINE公式アカウントを何の気もなしに登録してくれるユーザーはそう多くありません。分かりやすいメリットを提示することで友だち登録を促しましょう。

ブロックされないためのポイント

せっかく獲得したお友だちもブロックされては元も子もありません。適切な配信を心がけ、ブロックされないように努めましょう。

配信程度の最適化をする

通知回数は多くても週一回程度が望ましいでしょう。 それ以上の配信頻度になると、通知が多いと感じられ、ブロックされる可能性が高まります。また、配信する時間によっても煩わしく感じられてしまいますので、ユーザー層に併せて適切なタイミングと頻度を心がける必要があります。ただし、ブロックを恐れて配信を控えすぎるのもよくありません。定期的に「思い出してもらう」ことが重要ですので、少なくとも一ヶ月に一回程度は配信して関係性を維持していきましょう。

セグメント配信

友だち登録してくれたユーザーを一定条件(住所・年齢・購入履歴)で分類(セグメント化)して、セグメントにあった内容情報を配信する方法も有効です。誕生日や記念日、職業などに併せて配信することでユーザーにとって「自分のための情報」と認識されるのでブロックされにくくなります。

まとめ

新型コロナウィルスの影響で、どのお店も苦しい状況が続いていることかと思います。こうした状況を少しでも好転させるために少しずつ新たな取組を始めていきましょう。LINE公式アカウントは無料で始められるツールですのでどのお店でも手軽に取り組むことができます。使い方も本当に様々ありますので、試行錯誤しながらお店にピッタリの運用方法を探してみて下さい。

この記事を書いた人レスコートマガジン編集部

関連記事

記事カテゴリ