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キャッシュレス決済を導入するメリット・デメリット

この記事を書いた人レスコートマガジン編集部

CMなどで何かと耳にする「キャッシュレス決済」ですが、どのような種類や特徴があるのでしょうか。この記事では飲食店において、キャッシュレス決済を導入するメリット・デメリットについてご紹介します。ご自身の店舗にあったサービスはどのようなものか参考にしてみてください。

キャッシュレス決済とは?

キャッシュレス決済は文字通り、現金を使わないで決済することで、一般的な硬貨や紙幣を使わない支払いのことです。キャッシュレス決済と言っても様々な種類があり、商品を受け取ると同時に決済をする方式や、事前にお金を払っておいてそのあとに商品を受け取る方式、商品を受け取った後にお金を支払う方式があります。これらのキャッシュレス決済は、現金を持ち歩く必要がないため、会計が早く済むなどの理由から飲食店でも利用する人が増えています。

キャッシュレス決済の国際的な普及

日本ではここ数年、キャッシュレス化が進んでいる印象ですが、世界と比べてみるとどうでしょうか。世界と日本のキャッシュレスの普及について見比べてみましょう。

世界のキャッシュレスの普及

キャッシュレス決済の普及率は2016年時点で韓国は9割、中国で6割、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどでは5割前後となっています。韓国、中国では国を挙げたキャッシュレス化の推進により高水準の普及率となっています。

日本のキャッシュレスの普及

一方、日本のキャッシュレス決済の普及率は2016年時点で2割弱と比べ、まだまだ現金での決済が中心です。しかし、2020年には28.5%にまで増加し、今後もさらに普及率が伸びていくと考えられます。

キャッシュレス決済の種類と特徴

そんな日本でも普及し始めた「キャッシュレス決済」ですが大きく分類すると以下の3つに分けられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

クレジットカード決済

キャッシュレスの中でも主流で30~40代を中心に幅広い年齢層で利用されており、高額な決済にも対応しています。「商品の提供を受けたあとにお金を払う方式」に該当するものが多いでしょう。VISA、MasterCard、JCBのほかにもAmerican Express、DISCOVERなどが挙げられます。また近年では「デビットカード」の人気も高まっています。後払いの「クレジット」に対して「デビットカード」は銀行口座から即日引き落としされるので、使いすぎを防ぐことができ、信用に問題がある人でも保有できるカードとして注目されています。中国銀聯などが例として挙げられるため、中国の来店者が多い店舗の場合覚えておくと良いでしょう。

電子マネー決済

電子マネーとは、「電子データ化されたお金」のことで現金を電子データ化し、カードやスマートフォンから支払いを行えます。クレジットカードよりも簡単に支払いをすることができ、審査も不要。SuicaやPASMOなどの交通系ICカードや、WAONやnanacoなど流通ICカードがあり、学生の利用も多い点が特徴です。大手飲食店などでも、比較的、客単価の低い飲食店で導入されている傾向があります。

QRコード決済

QRコード決済とは、スマートフォンアプリを使い、カメラで二次元バーコードを読むことで支払える決済方法です。今最も利用者が拡大している決済方法で、20~30代を中心に利用されています。インターネット環境があれば、設備が不要でどのようなお店にも導入可能です。例としてはPayPayや、d払いなどが挙げられ、CMで流れることも多いため、なじみのある人も多いでしょう。

キャッシュレス決済の導入方法

キャッシュレス化をするには決済代行会社と契約する必要があり、代行会社には支払代金の数%を手数料として支払う必要があります。さらにクレジットカードやデビットカードを読み取る機械の導入や、バーコード決済を行うためレジも必要になってきます。次からは購入にかかる費用や導入方法についてみていきましょう。

カードリーダー

レジでクレジットカードやデビットカード、ICカード、iDやクイックペイなどの電子マネーを利用するためにはカードリーダーが必要です。このカードリーダーは様々な会社が出していて、ほとんどの機種がクレジットカード対応のものですが、その他の決済はそれぞれの会社によって使用できるものが異なります。例えばEdyは使えるがWAONは使えない、又はその逆などが挙げられます。導入する際はどの決済方法が使えるのか、きちんと確かめる必要があります。

スマホ、タブレット

最近では、レジがなくてもスマートフォンやタブレットを利用し、クレジット決済や電子マネーでの決済ができるサービスがあります。モバイル決済サービスの例としては楽天PayやCoineyなどが挙げられ、クレジット決済だけでなく、一般的な電子マネーにも対応。決済端末は無料で使うことができるので、初期の導入費用を抑えることができます。

QRコード、バーコード決済

PayPayやメルペイなどのQR決済の場合初期に必要な設備はありません。店舗のQRコードさえ作成すれば、支払いの時にスマホでQRコードを読み取ることで支払いが完了でき、その手軽さが利点です。既にレジがある場合、お客様のスマートフォンからバーコードを読み取るだけで支払いが完了するので非常に簡単です。

キャッシュレス導入のメリット、デメリット

キャッシュレス決済の概要や特徴を理解したうえで、導入する上でのメリット、デメリットをみていきましょう。

メリット

レジ業務の効率化

会計時に現金決済の場合は、お客様から現金をお預かりしたのち、金額を確認し、お釣りを渡す際にも金額を確認する必要があります。しかし、キャッシュレス決済の場合、それらの手間が減るので効率化されます。さらにモバイル決済の場合、レシート発行の必要もなし。レジ締めにおいても支払いが電子化されるため現金を数える手間が省けます。集計した売上とキャッシュレス決済のデータが一致すれば確認完了です。これによってスタッフはもちろん店長や経営者の負担も軽減することができるのではないでしょうか。

リスクの回避

キャッシュレス決済を導入することで、防犯リスク、未払いのリスク、コロナ感染のリスク
の3つを避けることができます。防犯においてはお店に置いておく現金を減らすことができるため、盗難被害を極力減らすことができます。次いで、お客様のお金が足りず、会計ができないという未払いのリスクも避けられます。最後にコロナ感染のリスクです。ここ近年では感染症対策の一環として現金の手渡しを避ける傾向があります。キャッシュレス決済を導入することで、お客様とスタッフの現金の受け渡しが減るので衛生的かつ、コロナの感染リスクを下げることができます。

集客効果

キャッシュレス決済を導入することで、決済アプリの地図情報にお店が掲載されるなどの集客効果もあります。ホームページやグルメサイトで利用可能な決済方法を掲載することや、お店の外装に利用可能な決済方法のステッカーを貼ることで、「ここのお店入ってみようかな」と考えるキャッシュレス決済利用者も多いでしょう。さらにインバウンド集客の対策にもなります。先ほど、隣国の韓国や中国はキャッシュレス化が進んでいると紹介しました。世界的に利用されているVISA、MasterCardなどのクレジットカード決済への対応に加え、中国人観光客むけにクレジットカードの銀聯(UnionPay)や、QRコード決済のAlipayやWeChat Payの導入をすることでさらなる集客効果が見込めるでしょう。

デメリット

コストがかかる

キャッシュレス決済を導入する場合は、キャッシュレス決済のそれぞれの方法に対応した設備を購入する必要があります。さらに運用においても運用手数料が発生します。運用手数料は売上に対しての費用になるので、例えば月の売上が1000万円・手数料が3%だった場合、30万円をキャッシュレス代行会社に支払う必要があります。

現金の流動性が低下する

キャッシュレス決済は売上があっても即入金されるわけではありません。多くのサービスが月一回払い、もしくは2回払いで支払い時にそれまで発生した売上金を入金するため、現金化されるサイクルが遅くなることも。

電子化によるリスク

QRコード決済はスマホを利用するため、通信が途絶えてしまった場合使用できません。また、セキュリティでの問題もあります。実際に不正アクセスにより被害が出たケースもあるため、お客さんが安心して利用できるようにサポート体制を整える必要があります。

まとめ

  • キャッシュレス決済とは現金を使わないで決済すること
  • 日本のキャッシュレス化は韓国、中国に比べて遅れている
  • キャッシュレス決済の種類はクレジットカード決済、電子マネー決済、QRコード決済の3つ
  • キャッシュレス決済を導入するにはカードリーダー、スマホ又はタブレットを準備し、決済代行会社と契約する
  • キャッシュレス決済を導入することで、レジ業務の効率化、様々なリスクの回避、集客効果が見込まれる
  • キャッシュレスを導入する際は、コスト面、現金の流動性、電子化によるリスクの3つに注意する

ここ数年でキャッシュレス化が大きく進んでいますが、実際に飲食店でも導入している店舗は増えてきています。そして今後も新たなキャッシュレス決済のサービスが出てくると考えられます。その都度、ご自身の店舗に合ったサービスは何か見極め、よりお客様にとって利用しやすいお店を目指したいですね。

 

この記事を書いた人レスコートマガジン編集部

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